いよいよ、明日は小学校受験の日がやってくる!
その前日は、母親も「明日の夕方はどんな気持ちで過ごしているだろう」と
想像したり、何か忘れていることは無いか、無性に不安になったり。
もちろん明日の持ち物、準備、着ていく服、履く靴などをチェックし
それでもどこか落ち着かない時間を過ごされる事と思います。
「やるべきことはやった。あとは、どうにでもなれ…」
そんな気持ちになるかもしれません。
私は「お受験先生」として多くの小学校受験に関わってきました。
私もお母様と同様の気持ちで前日を過ごします。
不安な気持ちは、1人ではない…と思っていただけると嬉しいです。
心穏やかに、笑顔の母親でいてください。
そのためにもチェックリストとして、5つ挙げてみました。
「もう、わかっている」と思われるかもしれませんが、このように
活字にすると頭の中が整理できますし、自信と覚悟につながります。
是非ご参考になさってください。
起床時間など明日の動きをシュミレーションする
まず、当たり前のことですが、明日の動線を確認してください。
頭の中で考えるだけでいいですが、一人でシュミレーションをした方が
良いように思います。
朝、何時におきるのか。
自分の準備、家族の準備。今日の主役に100%集中する為に、
他にお子様がいらっしゃる方は段取りが必要です。
すべて整ってから、今日の主役を起こします。子供の寝起きは良い方ですか?
どれくらい前から声をかけ、グズグズを含めて…気持ちよく起きてくれますか?
子供が朝起きた時に、なんだか機嫌が悪い。急にスネ始める…。
母親としては「なぜ今?!」とため息が出ますよね。
余裕のある寝覚めのためにどれくらいの時間を要するのか。
そこから逆算して起床の声掛けをしなければいけません。
その後、顔を洗い、朝食、歯磨き。髪を整えるのは服を着る前?後?
トイレはどのタイミングで?
服を着てから、「トイレ…」と言われて、着慣れない服を
汚してしまったとなっては、イライラしますよね。
子供の排便リズムは分かっているハズですので、順序良く準備ができるよう
シュミレーションしましょう。
ジャケットは、着せていく?途中まで手持ちで行く?
子供が鼻かぜ中なら、くしゃみをした時に濃い色味のジャケットに
鼻水べっとり…拭いても白く映って小汚い…とか。
靴も事前に履きなれていることが大切ですが、それでも「痛い、脱ぎたい」と
言い始めた時にどうするか。子供の気持ちをアップさせる絆創膏でも
持っておこうか…?
考え始めたら母親の不安を増長させるかもしれませんが、突発的に
トラブルが起こるのと、シュミレーションで「一度考えた事態」とでは
違います。是非、時間軸をあちこち飛ばしながらシュミレーションをしないで
べったり、朝起きてから寝るまでのシュミレーションを順序立ててください。
子どもにしゃべりたいだけしゃべらせる(不安を取り除く)
子供自身も、「明日はきちんとしなくてはいけない」と思っています。
無邪気な子供らしい面と、大人のように緊張感を感じている面が
あると思います。
その、心の不協和音を、アウトプットさせてあげてください。
試験の内容に関係しない事でいいのです。
「この前、動物園で…」「私が好きなテレビはね…」
母親としては「今、そんな話はどうでもいいのよ!」と言いたくなることかも
しれませんが、しゃべりたいだけ、しゃべらせてあげる方が良いと思います。
子供は、何かをペラペラしゃべって、バランスを取ろうとしている様子を
よく見ます。
母親にしか、しゃべれないんです。笑顔で、聞いてあげてください。
その時間がなければ、変な所でおしゃべりスイッチが入って
しまうかもしれません。
行動観察の時に、「私が好きなテレビはね、○○なんだけど、ママが
この前、途中で切って、泣いたら怒られて…」など、面接官からしたら
「ど、ど、どうしたんだ?!」というくらい、おしゃべりが始まる場合があります。
内弁慶気味の子供なら、ペースが狂って何を聞かれても黙ってしまう事も
あります。
子供ながらに不安なんです。気持ちを吐き出させてあげてください。
面接の直前はあえてゆっくり散歩する
子供は、小学校受験のために日々ハードに頑張ってきたことと思います。
でも、子供は何歳でしょうか。この前生まれたばかりで
まだまだ甘えたい時期です。そこを、頑張ってくれたのです。
「この子の将来を思えばこそ、頑張らせた」というお気持ちはわかります。
その通りだと思います。でも、子供にはまだわかっていません。
子供の年齢に合わせた、ひと時を過ごしてください。
散歩はお勧めです。
今までやっていたような口頭トレーニングをする時間ではなく
「あ、あそこに花があるね」「お店でお菓子を1こ買おうか」など
ただただ、子供にとって心地よい時間。鼻から吸った呼吸がすっきりと
全身のモヤモヤを洗い流してくれるような時間を持っておかれる方が
子供の心のバランスが取れやすいように感じます。
NGワードを言わない
「明日、頑張ってね」「頑張ろうね」「明日おわったら…」が
NGワードとは言いませんが、言わなくとも子供は、わかっていると思います。
あまり連発すると「明日はいつもの自分ではなくて…はりきらなきゃ!」と
妙な気合を入れてしまいます。
面接官が、他の子供に質問したのに、自分が聞かれていない質問にまで
答えてしまう。
他の子供が手間取っていると、自分の席を立って駆け寄って助けようと
おせっかいを焼いてしまう。
何でも1番にしなければと気負って走る。
などなど…普通で十分すばらしいのにやり過ぎてしまうかもしれません。
今までで出来るようになったことを1つずつ指折り数えて、
子供に自分が成長したことを実感させて一緒に喜びあって、
笑顔でいてください。
やさしく抱きしめる
子供は抱っこが大好きです。母親のにおいに顔をうずめるだけで
自己肯定感が生まれ、自信と勇気が出て、バランスを取り戻します。
子供のタイミングで、抱っこを終了するまで、されるがままに…。
私もそうですが、母親は子供に「何かを伝えなくては!」と使命感に
かられます。一言、二言、もっともっと…言いたいのです。
しかし、子供は親が思うよりも、タフで、大丈夫なんです。
今まで子どもたちを見てきましたが、どの子もキラキラと輝く良い所が
ありました。遅咲きだろうな、でも大輪の花を咲かせるだろうな…と
ワクワクする子供も沢山います。
小学校受験で子供の人生が決定的になるわけではありません。
面接官は子供の将来を約束してくれるわけではなく、
ただ、そういう職業の人です。
とにかく、今の状態の子供を愛おしんで、笑顔でいてください。