お子様もお母様も、頑張って挑んだ小学校受験。
そして家族みんなが応援していた小学校受験だったとしても、
希望する小学校とご縁を頂けない場合もあります。
もちろん、母親としては「なぜ?どこに問題があったのだろう」と振り返り、
一人になって考えたいと思ってもおかしくありません。
本当に、お疲れ様でした。ご努力はみんなが知るところであり、
喜ばしい結果を熱望してはいました。
しかしながら、「今まで一緒に戦ってきた同志」ともいえる子供にも
結果を伝えなければなりません。
小学校受験を考える子供は、
早熟で相手の表情や様子から様々なことを察知する能力にたけています。
ただ、まだ幼く気持ちの切り替えができる柔軟で真っ白な存在でもあります。
どうか、子供にとってどのような道でも希望に満ちた春を送れるよう願っています。
母親の導きが重要です。
小学校受験の不合格理由
小学校受験において、合否の理由は様々です。
もちろん記述テストで白紙…となれば、採点のしようがなく
悲しい結果に判定せざるを得ない状況があると思います。
ただ、それだけではないように感じます。
行動観察の時にすごく消極的になって何にも参加しなかった、とか
逆に、張り切り過ぎて攻撃的な負けん気が出てしまった、とか。
それが、受験した小学校の校風とあまりにもかけ離れていた場合、
「当校に通っているお子様の姿がイメージできない」と
判断されることがあります。
また、運動に関するテストで急に怖くなってしまい、
体が動かなってしまった子供もいるでしょう。いずれも、
“いつもは出来ていたけれど”という内容かもしれません。
逆にいつもは出来ていないのに、なんだか調子が良くて、
ダメもとで受けた学校に合格することもあります。
悔しいですが、小学校受験の限られた時間で子供を判断したもので、
それが全てではありません。母親は1番わかっているハズです。
その通りだと思います。
いずれにせよ結果として受け止め、
子供の様子に細心の注意を払ってあげて欲しいのです。
子供への伝え方は、子供の性格で決める。
子供が「私、どうだったの?ダメだったの?」と聞いてきた時に、
「ダメじゃないよ、でもね…」
そのあとの会話は本気で子供と接してあげてください。
これには子供の性格にもよります。
しっかりした説明を望む子もいれば、小学校受験から解放されて
結果を待つまでの時間を楽しく過ごしたならば、
楽しい気持ちをそのままに過ごしていたいのに…と考える子供もいます。
子どものことをよく知っているお母様が、丁寧にかかわって下さい。
その際に、もし私の話が何かのヒントになるならと思い、考えを書きます。
小学校受験に全落ちした場合
小学校受験に全落ちして、地域の公立小学校に通う事になったとします。
地域の公立小学校は、母親にとって不本意かもしれません。
「ここではなくて…」と思えばこそ、小学校受験をしたわけですから。
ただ、どの小学校にも素晴らしい方針があり、先生がいらっしゃり、
仲間がいます。もちろん、色んな保護者がいますよ…。
ただ、それはお受験で合格した先の小学校でも一緒です。
友達もしかりです。
高校や大学の受験にもなると子供自身が自分の学力を知り、希望もあり、
努力をします。
しかし、小学校の場合は、親が大きくかかわった進路になります。
子供は、春に自分が置かれた環境の中で、大きく成長します。
小学校は靴のようなもの。
私は、小学校とは、赤ちゃんが初めて履く「靴」だと考えています。
今まで抱っこ、おんぶをして守られてきた状態から、地面におろされます。
自分の足で歩き、勉強したり友達を作ったり、時にはリーダーとして
頼られたりしていきます。
その時に履く「靴」が小学校です。
赤ちゃんから少年期に入り、自我も強くなってくるでしょう。
集団の中での自分の存在意義をさがし、
「みんなの役に立ちたい」と願うのもこの時期です。
“小学校”と言う「靴」を履いて6年間、自分で道を歩いてみます。
子供にとって、その「靴」は、きつくないですか?快適ですか?
ゆっくり歩きたい子供もいれば、いつも走っていたい子供もいます。
自分の足に合った靴を履いていなければ、途中で脱ぎたくなります。
一生懸命に歩きたいのに、途中で靴擦れが出来ては、
痛みに耐えながら道を行かねばなりません。
親は「こんな靴よりも、もっと良い靴を知っている。
そっちを履かせたかった」と思うかもしれません。
今は、子供にとって、快適かを考え、喜んで履かせて歩かせてください。
自分で道を行こうとしている我が子を誇りに思ってほしいです。
小学校受験のために頑張ってきただけ、子供にも余裕が生まれます。
下世話な話で恐縮ですが、教育費も浮きます。
浮いた部分で最高の教育を探しませんか?
最高のIT教育をさせる、夏休みに留学させて世界を感じさせる、
一流大学の小学生向けの公開講座に参加する…
視野を広げればたくさんあります。
小学校受験を戦ってきたお母様なら、かなりのバイタリティーがあって、
さらなる素敵な教育ができます。
「私はダメだったの?」このように聞いてくる子供に伝えてください。
「あなたにピッッタリの学校を探していたんだよ。一生懸命探したから、
ピッタリの学校が見つかったよ。ママは良かったと思っている。
春が楽しみだね。あと少し、素敵な年長さんをしてね。」
子供は年長さんです。
幼稚園・保育園で思いっきり楽しんで、そこでの思い出をたくさん
作って下さい。立派に卒園したことが、自信になります。