お受験心構え

小学校のお受験対策。早生まれは4月生まれの子よりも不利?

早生まれのお子さんがいらっしゃる場合、
学年行事などの際に同じ学年の児童が一堂に会したら、
毎日、我が子と接していると感じなかった違和感におそわれます。

 

小さい。幼い。頼りない。赤ちゃん感…。

 

年少さんのうちは、びっくりすることもあるかと思います。
「小学校受験ともなると、この子達と並べられるのか」と不安になりますよね。

 

結果から申し上げますが、関係ありません。安心してください。

私は、「お受験先生」として小学校受験を目指す御家族を見てまいりました。

 

子供は必ず成長します。焦らず、騒がず、自分の子供に集中してください。

 

目次

 

早生まれの子は4月生まれの子と比較して不利なのか? 早生まれの子供の実際

 

とはいえ、早生まれの子供の実際は、「頑張れ~」と心の中でエールを
送る瞬間が多いです。ほほえましい実際の状況をお伝えします。

 

・ホチキス止めをしているB4の記述対策プリントをしているとき、
腕のリーチが短いがゆえにめくりきれなくてパラリ。
めくりたいページが戻ってきてしまう。

・声が小さく高いため、聞き取りにくく、
何を言っても「ん?」と先生が近寄ってくる。

・筆圧が弱くて、力を入れて書いているのに思うように紙に書けない。

・食べるのが遅くて、みんなに合わせて途中で切り上げている様子…。

 

早生まれの子供たちは、毎日精一杯 頑張っています。
そして、年少さんの頃は特に、ぐったりと疲れて帰路に向かっています。

 

集団教育の場では誰も待ってくれません。

また、私の個人的な意見ですが、早生まれの子供を特別扱いしなくていいと思います。

 

特別扱いしなくていいと思う理由があります。
私が手伝おうと手を出すと、小さな手で私の手を押しのけてくる…
何度か経験しました。

「赤ちゃん扱いするな、自分で出来る!ぼくにかまうな!」という声が
聞こえてきそうです。

みんなの中で自分だけ助けられる感覚は、自尊心を傷つけます。

だから、出来るだけ手を出さないようにしています。

 

早生まれの子に自信を持たせる方法。家庭では待つことが大事。

 

転じて、家庭生活に目を向けましょう。
母親くらい、家庭にいるときくらい、
子供の歩みで歩いてあげていいのではないでしょうか。

 

赤ちゃん扱いをするということではありません。
母親が子供に「自分で最後までやってみよう」と投げかけて、
20分でも30分でも、待つことです。

集団生活の際に、間に合わなくて途中になった…という
不完全燃焼の気持ちを、家庭で達成感に変えてほしいのです。

 

家庭では、待って、本人にやり切らせて成功体験を積み上げてください。
そして、異常な褒め方をしないで当然のこととして受け止めてください。

 

早生まれの子供を誰よりも赤ちゃんに仕立てているのは、
周りの人間かもしれません。



 

月齢は考慮してくれるの? 早生まれの子供の対策

 

月齢を考慮してくれるか否かは、受験する学校にもよると思いますが、
面接官もプロです。

早生まれの子供が1年生として入学し
6年生になるころには素晴らしい成長を遂げ、卒業していった例を
たくさん経験されていると思います。

わざわざ母親が子供の月齢を考慮してほしいと思わなくても大丈夫です。

 

少し違う切り口で、お話ししたいと思います。

私は学生の頃に(何十年前でしょう?!)スイミングインストラクターの
アルバイトをしていました。

 

忘れられない子供がいます。
その子は年中さんでしたが、小学3~5年生を
メインとしたクラスで ひときわ小さく、目立っていました。

ビート版も、その子だけ腕の長さに合わせて小さいサイズを持参していました。
目立っていたのは、小ささだけではありません。
余分な力の抜けた美しいフォームでクロールを25Mを泳ぐ姿が、
群を抜いて目立っていたのです。

 

話をお受験に戻します。
小さくても、正しい道具と美しいフォームさえ教えれば、
可能なことはたくさんあります。

 

家庭でできるお受験対策。

 

例えば、A4の紙でめくる練習をしましょう。
「めくる」とは、重なっている紙を1枚片手でつまみ、
つまんだままグーンと腕を伸ばします。

肘を伸ばして一番遠いところまでいったら、
もう片方の手をホチキス止めの部分を持って全体を持ち上げ、
ぐるりと背面に添わせながら、つまんだ1枚を自分の方に引き寄せます。

どのフォームに問題がありますか?
子供を観察してください。

 

クレヨンの材質はどうですか?
天然素材だとか、草木の成分で出来ているとか
良いものがたくさんあるのは知っていますが、
筆圧が弱い頃は柔らかいクレヨンを持たせてあげてはいかがでしょうか。

 

文房具で言えば、ハサミはどうですか?
手を切るといけないからと、おもちゃのようなハサミを使わせていませんか?
手が小さい上に、握る開くのグーパーが弱い子供が、切れないおもちゃの
ようなハサミで悪戦苦闘している姿を見ます。
切れなくて切れなくて、課題の形が切れる前に疲れてしまいます。
母親の目があるときくらい、小さな手でも握りやすい持ち手、
そこそこの切れ味のハサミを与えてください。
切れないハサミを渡していれば親は安心です。切れるハサミを渡したなら
傍についていないといけなくなるので親は面倒です。

 

 

面倒な方を選んでほしいものです。

受験の時に、子供が “自分はハサミ得意!”と思いながら取り組めます。

 

 

 

早生まれの子供は、着実に成長しています。
その成長過程で、「負けたくない」「1番になりたい」「諦めない」という
素晴らしい底力を身に付けます。同級生以上に身に付けます。

 

母親は全力で応援してください。母親が不安になっている場合ではありません。
家庭で一生懸命取り組むことで、早生まれは全然不利ではなくなるのです。